澤山乃莉子監修 インテリアコラム
第11回「心を照らす、ライティング」
皆さんこんにちは。【世界的インテリアデザイナーを日本でコミッション】インテリアプロデュース協会、BABIDです。
新年明けましておめでとうございます。冷たくも透き通った冬の空気を吸い込むと、新しい年のはじまりを実感しますね。
今年も代表の澤山乃莉子が20年余りのロンドン生活で学び、構築してきたインテリアセオリー・ライフスタイルについてお話していこうと思います。
こちらはBABIDプロジェクト第二弾 逗子リゾートマンションリノベーション 午前中の様子・・・
天井まである(ように見える)、大きな窓。ホワイトのシアカーテンで光が乱反射し、これでもかというほど光を取り込んでいます。
ブリティッシュコロニアルというコンセプト通り、南国の海辺を思わせる光に満ち溢れた空間です。
ではヨーロッパ、とりわけイギリスではどうでしょう。
午後14時ごろの様子。
北緯51度に位置するロンドンでは夏でも太陽の高度が低く、冬にいたってはずっと夕方くらいの明るさです。
15時半には日が沈みほぼ暗闇の中で過ごす事になります。自然光を浴びられない状況は、人間の体内時計を狂わせ、不安感をあおります。
だからこそ、照明への関心が高く冬や暗闇を楽しむことに長けているのです。
かつては日本も、「和紙」を通しておぼろげな光を楽しんでいました。しかし戦後復興の日本で、強く明るい光は富の象徴とされました。
経済先進国となった今でも、その時の強い影響が見て取れます。
日本初のキュレーションホテル 熱海桃乃八庵(とうのやあん)お昼前の様子です。
やわらかくあたたかい光がリビングを照らし、家具には自然な影がでて奥行きが生まれます。なんとも美しい。
こちらは夜のマスターベッドルーム。
光と陰を楽しむ、まさに従来の日本人が持っていた繊細な感覚美です。
スタンドライトは、既製品に手隙和紙を貼り付けてつくっています!
そして16時ごろの照明をつけたリビングです。
ダイニング上のペンダントライト、アートを照らすためのスポットライト、シャンデリア、オリジナルのウォールライト・・・
見せたいものを際立たせ、影を生み、陰影で空間にリズムができる、そんな配灯計画をしています。
このノウハウは澤山塾で詳しくお教えしていますよ。
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照明器具を設置するだけでは空間は完成しません。
デザイン的なことは勿論ですが、照明は人間関係の潤滑剤の役割も果たします。
スペースだけではなく、心もじんわり照らすような。
そんなライティングを楽しんでいただけたらと思います。